腕時計といえばスイスのメーカーが有名ですが、実は隣国のドイツも素晴らしい時計を生み出すという意味ではスイスに匹敵する時計大国なのです。ドイツ人の国民性は一般的に、真面目、素朴、規則正しいなどと言われていますが、ドイツの時計はまさにこのような国民性を体現したような特徴があります。今回はそんなドイツ時計をピックアップしてご紹介します。
A.ランゲ&ゾーネ
ドイツの時計ブランドにおいて最も代表的なブランドがA.ランゲ&ゾーネです。このブランドは、15歳の頃からザクセン王室時計師の元で修行したフェルディナント・アドルフ・ランゲによって1845年に設立されました。このブランドは時計に対して完璧主義で、ムーブメントを組み立てて精度を確認すると分解して、装飾を施してから再び組み立て直すのです。それだけでなく、新作モデルをリリースするために必ず新作ムーブメントを開発するのです。さらに、グラスヒュッテの時計メーカーに独特なムーブメントの構造を最初に開発したり、現在多くの時計に採用されている弾力性に優れたヒゲゼンマイを開発したりと時計技術の最先端を走ってきました。代表的なモデルには「ランゲ1」、「ダトグラフ」、「サクソニア」などがあります。
引用元:A.ランゲ&ゾーネ / ランゲ1ユンハンス
エアハルト・ユンハンスらによってシュランベルクにて1861年に設立された時計ブランドです。元々は時計の部品製造のみ行っていましたが、その品質の高さが好評を博し、1866年から独自の時計を開発するようになりました。ユンハンスは1960年代からクォーツやソーラーを取り入れたり、1980年代には世界初の電波時計を開発したりと、伝統を重んじるだけでなく最先端技術を次々と開発・導入してきました。その技術の高さからミュンヘン五輪において公式時計に認定されました。さらに、世界的な名門バウハウス出身のマックス・ビルがデザインを手がけたモデルも作られました。ユンハンスの時計はまさにシンプルで飾り気がないように見えて、実は機能美溢れる質実剛健な時計です。
ノモス・グラスヒュッテ
このブランドは1992年にローランド・シュヴェルトナーによってグラスヒュッテにて設立されました。新興の時計ブランドでありながら、時計の聖地グラスヒュッテの伝統をしっかりと受け継いでおり、自社製手巻きムーブメントなどにはしっかりとグラスヒュッテ・ストライプの装飾が施されていたり、グラスヒュッテ独特の4分の3プレートが使われています。その時計のデザインは一見すると味気ないほどシンプルで素朴に見えますが、ムーブメントはグラスフュッテの伝統と息吹がしっかりと刻み込まれているのです。
ツェッペリン
1987年にミュンヘンで設立された比較的新しい時計ブランドです。そのブランド名は、1900年にドイツで開発され、空の輸送手段に革新をもたらした飛行船「ツェッペリン号」に由来します。このツェッペリン号のシンプルでクラシカルなデザインを時計に体現したのがツェッペリンの時計であり、ドーム型の風防などにツェッペリン号のデザインが表現されています。そして、他の時計ブランドのパイロットウォッチと比べると、シンプルでクラシカルなデザインとなっています。ツェッペリンはドイツらしい質実剛健な物造りにこだわりつつも、多くの人達が手にすることのできる価格に抑えている点も高評価を得ている要因となっています。
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ツェッペリンはちょっと