ハミルトンのミリタリーウォッチはあの”ブラックジャック”将軍も愛用した

アメリカ発のミリタリーウォッチといえば、タイメックスやルミノックスをぱっと思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。そしてハミルトンといえば、スウォッチグループのそこそこの高級時計というイメージを持っている人が少なくないかもしれません。しかし実は、ハミルトンは昔から米軍で大活躍してきた歴史あるミリタリーウォッチメーカーなのです。今回はハミルトンのミリタリーウォッチをご紹介します。

(写真：”ブラックジャック”将軍)

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by:ジョン・パーシング – Wikipedia

1 ハミルトンのミリタリーウォッチメーカーとしての生い立ち
2 ハミルトンの百戦錬磨のミリタリーウォッチのＤＮＡを受け継いだ「カーキ」シリーズ

ハミルトンのミリタリーウォッチメーカーとしての生い立ち

ハミルトンは１８９２年に、アメリカのペンシルバニア州ランカスターで設立されました。当時は南北戦争後おの大開拓時代で、広大なアメリカの土地を結ぶ最も重要な輸送手段が鉄道でした。そして鉄道においては正確な時間管理が必要で、精度と耐久性に優れた時計を開発し、アメリカの鉄道インフラを支えてきたのがハミルトンでした。ハミルトンの鉄道時計は高く評価され、公式鉄道時計としての栄誉を得るまでに発展したのです。

このような精度と耐久性に優れたハミルトンの鉄道時計は第一世界大戦で活躍しました。米軍の゛ブラックジャック゛という異名で知られるパーシング将軍（ヨーロッパ派遣軍総司令官）は、海外出兵のときにハミルトンの鉄道時計を使用していました。その後第二次世界大戦においては、艦船の位置の計測や緯度を計測することのできるナビシステムを搭載した「マリン・クロノメーター」や、潜水工作員用の潜水時計を製作して米海軍に供給していました。米軍から船舶の位置を正確に計測できる船舶用特殊時計の開発を複数の打診されたのですが、米軍に採用されたのはハミルトンのマリン・クロノメーターだけでした。第二次世界大戦中、ハミルトンは米海軍にマリン・クロノメーターを実に１万個以上、米軍全体に至っては軍用時計を１００万個以上も納入したのでした。

by：Hamilton Watch

ハミルトンの百戦錬磨のミリタリーウォッチのＤＮＡを受け継いだ「カーキ」シリーズ

～カーキネイビー～

第二次世界大戦で活躍した軍用時計を元に誕生したのが「カーキ」シリーズです。「カーキ」とは「冒険」を意味し、このシリーズはまさに冒険を思わせる精悍なデザインが特徴的です。その中でも「マリン・クロノメーター」をモチーフに作られた時計が「カーキネイビーパイオニアスモールセコンド」というモデルです。クラシカルなデザインでありながらも船舶用特殊時計を思わせるクロノグラフがあったり、１０気圧防水に耐えられる高度な防水性能となっているなど、米海軍時計としての名残が感じられる風格を備えています。

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～カーキアビエーション～

ハミルトンの時計は１９１９年にアメリカ初の定期航空郵便の公式時計に認定されたり、１９３０年代にはユナイテッド航空、ノースウエスト航空などアメリカを代表する航空会社の公式時計として認定されるなど、航空用時計としての実績も素晴らしいものです。近年においても世界各国の空軍に時計を供給しています。このようなパイロットウォッチとしてのＤＮＡを受け継ぎ、気圧高度変換機能など航空ギミックを取り入れたモデルが「カーキアビエーション」です。

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～カーキフィールド～

カーキフィールドは第二次世界大戦中に米陸軍に供給されていた「ハックウォッチ」が原型となっており、ミリタリーウォッチの面影が色濃く残るモデルです。米陸軍の隊員たちはハックウォッチの秒針を合わせてから任務についたといいます。このカーキフィールドにはハックウォッチを使用していた米陸軍の隊員たちのスピリットが息づいており、実戦のミリタリーウォッチらしく、過酷な条件においても耐えられるタフさと、無駄のないシンプルな文字盤に３針という視認性を重視したモデルとなっています。