いわゆる、高級時計ブランドはたくさんありますが、私が個人的に一番好きなのはIWCです。ドイツ語圏であるシャフハウゼンを本拠とし、質実剛健な物づくりに魅力を感じたのと、IWCが好きになったころは、周りがみんなロレックスで、ポストロレックスを模索していたのかもしれません。歴史はあったものの、当時のIWCはそれほど人気があったわけではなかったですからね。
ライターの私物
インヂュニアとの出会い
そういうわけで、今回は現在、私の所有する時計の中からIWCのインヂュニアについて書いていきたいと思います。インヂュニアについて私が初めて知ったのは、高校生の頃、クラスメートがつけているのを見たときでした。お祖父さんにもらったか何かでつけていたのですが、今から思えばかなり贅沢な話ですね。当時でも50万円くらいはしたはずですから。
もっとも、その時の印象はすこぶる悪く、単におっさん臭い時計だな、くらいにしか思っていませんでした。
好みは変わるもので・・・
やがて、時を経て、2005年に復刻されたインヂュニアに一目ぼれしてしまいます。あんなにダサいと思っていたのに、何故かその時はとてもかっこよく見えたのですね。そこから貯金が始まるわけですが、2007年にこちらも久しぶりに復刻された、ロレックスのミルガウスに浮気してしまいます。
ただ、同じくらいの時期に発売されたビッグインヂュニアがどうしても欲しくて、当時、かなり無理をして買った記憶があります。時計好きは、一度欲しくなってしまうとなかなか我慢ができないものです。
ビッグインヂュニアの魅力
ビッグインヂュニアの魅力は、なんと言っても自社製キャリバーを搭載しており、45.5mmという迫力ボディと、7日巻きという実用的なロングパワーリザーブを誇っているところではないでしょうか。一度巻き上げてから、7日間動き続けるというのは、実際に使用してみると、かなり便利だと感じます。
また、私が好きになった時計は、なぜかジェラルド・ジェンタ氏がデザインした時計が多く、このインヂュニアは正確には氏のデザインではないものの、確実にその系統を汲むもので、そのユニークなデザインにとても魅力を感じました。
さらに、ご自慢の自社製ムーブメントが拝めるように、耐磁性が売りのはずのモデルなのに軟鉄インナーケースを取り払ってシースルーバックにするという潔さも、マニア心をくすぐります。せっかく素晴らしいムーブメントを入れているのだから、隠しておくのはもったいないと感じるのは、私だけではないはずです。実際、賛否両論あったようですが・・・。
まとめ
最初はダサいと思っていたデザインに、年齢を重ねるごとに魅力を感じるというのは不思議なものです。実際、ミルガウスとビッグインヂュニアが発売される前の数年間は欲しい時計が全くなかったですから。
そういう意味では、今はもう、どうしても欲しいという時計はないのですが、そのうちまた、急に出てくるかもしれませんね。