オメガのシーマスターといえば、映画007シリーズのジェームズ・ボンドが着用している時計として有名です。水中を潜り、ビルを飛び渡り、正確な時間管理のもと任務を遂行するジェームズ・ボンドが着用するに相応しい最高の実用時計がシーマスターなのです。そんなシーマスターの魅力をご紹介していきます。
オメガ・シーマスターとは?
シーマスターは第二次世界大戦の頃に英国軍の依頼を受けてオメガが開発した防水時計「マリーン」が原型となっています。戦後、このマリーンを市販化したのがシーマスターというわけです。
このシーマスターには数々の逸話があります。ひとつ挙げると、1960年代にアメリカの飛行艇が沈没したときに、捜索に当たったダイバーが水深45mの海底からシーマスターを見つけ持ち帰ると、「何事もなかったかのように」動き出したという有名なエピソードがあります。
このシーマスターは進化を続け、120M防水、200M防水、300M防水、600M防水と防水性能をどんどん高めてきました。
現在シーマスターにはプロフェッショナル、アクアテラ、プラネットオーシャンといったシリーズがあります。
引用元: オメガ・ウォッチ: Seamaster – Seamaster 300 Omega Master Co-Axial 41 mm – 233.32.41.21.01.001
シーマスターのムーヴメント
少し前までシーマスターのムーブメントといえばETA社製のものでした(現在はオメガの自社製ムーブを搭載しているモデルが主流です)。ETA社製のムーブは希少性の低い普及品であるため、時計愛好家にとっては面白味のないもののようです。しかし、このムーブの安定性は抜群であり、機械式時計として驚異的な精度を誇っています(ちなみに筆者のシーマスター自動巻きの日差は平均+2~3秒)。そしてETA社が供給しているオメガならではのムーブがコーアクシャル機構です。部品の磨耗を抑え、他の時計ブランドだと概ね3年に1度のスパンでオーバーホールをしないといけないところ、コーアクシャル機構を採用したオメガなら8~10年に1度のオーバーホールでいいのです。このムーブメントの驚異的な耐久性はオメガならではなのです。
さらに、機械式時計にとって電磁波は天敵なのですが、オメガは15000ガウスに耐えられる世界初の完全耐磁性能を備えたモデルを開発しました。それが「シーマスター・アクアテラ15000ガウス」です。他の有名ブランドにも耐磁性能を売りにしたモデルを出していますが、せいぜい1000ガウス程度にしか耐えられません。オメガ・シーマスターの耐磁性能の凄まじさは一目瞭然です。
シーマスター・アクアテラ 15000ガウス
シーマスターの頑強さ
現在出回っているシーマスターの風防はすべてサファイアクリスタルガラスでできています。サファイアと同程度の強度のガラスを採用しているということです。これによってどんなにガンガンぶつけても風防はかすり傷ひとつ付きません。実際筆者はコンクリートの壁にこすったり、あちこちぶつけていますが、本当に傷ひとつ付きません。
そして、シーマスターの最大の特徴はやはり最強の防水性能です。1981年に伝説のダイバーであるジャック・マイヨールがシーマスター120Mを着けて無呼吸潜水101Mの記録を達成したことが、その防水性能の凄さを証明しています。現在は当時のシーマスター120Mからさらに進化した、300M、600M防水対応であるわけですから、深海魚にでもならない限りシーマスターが水没することはありません(ただしちゃんとリューズを締めることが前提)。筆者もシーマスターを着けたまま海やプールで泳いでいますがびくともしません。ましてや台風の豪雨なんてへっちゃらです。
シーマスター・ジャックマイヨール
最後に
シーマスターは機械式モデルでも正確に時間を刻み、最強の耐久性をもったムーブメントを搭載し、最強の耐磁性能と防水性能をもった時計です。まさにジェームズ・ボンドに選ばれたことが当然といえる最強の実用時計なのです。
暗所で光るシーマスター300M
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